おはようございます。会長です。
今年は、メタルジグ自作から3Dプリンタールアーまで、50種類ルアー作ると決めて、作りまくって遊んでいるのですが
実際、いろいろルアーを作ってみてかなり勉強になりました。
その中で、いままで誤解していたな〜と感じたのが「ウッドルアーは浮力が高い」「プラスチックルアーは浮力が弱い」という話です。
先日、たまたま見たYoutubeでも、中の人がそのようなことを言われていました。
実際、最近まで自分もそうなんだ〜と思っていたのですが、実際ルアーを作ってみると誤解だったことが分かりました。
「アルキメデスの原理」って覚えていますか?
今年は、本当に沢山の種類のルアーを作りました。
人に作って渡したものや、失敗作を含めるとこれの2倍近くは作ったと思います。
実際に、その週末に使うルアーを作っていたので、殆どのルアーで釣果が上がっており、ヒラマサ釣れたり、
最近は、ビックベイト(ジョイントルアー)まで作って、シーバス釣ったり出来るようになりました。
自分でルアーを作れるようになって、一番ビックリしたのが、どれもほとんど一発で浮力が理想通りに決まるようになったことです。
ルアーを作り始めて最初に、浮力ってどう計算するの?って思い、ネットで検索してみたら、「アルキメデスの原理」が出てきました。
そういえば、中学生の時に習って嫌だったな〜って思いながら、改めて勉強したのですが、実際は非常に単純でした。
「水中にある物体は、物体の体積の水の重量と等しい浮力を受ける」
。。。。
わかりやすくルアーで例えますと
水中にこのようにルアーがあるとします。
ルアーの体積が100cm3だとすると、もともとそこにあった水の体積も100cm3で、その水の重量は比重1とすると100gになります。
「水の重量と等しい浮力を受ける」
ですので、100cm3のルアーは、100g分の浮力を受けることになります。
よって、100cm3のウッドルアーであろうと
100cm3の発泡ルアーであろうが
100cm3のプラスチックルアーと受ける浮力は同じ100g分なのです。
「ウッドルアーは浮力が高い」「プラスチックルアーは浮力が弱い」という表現は非常におかしいということになります。
どちらも受ける浮力は同じです。
違うのは比重だけ
実際、100cm3のルアーを80gで作ってみると、20g分の残浮力が生まれます。
これは、ウッドだろうがプラスチックルアーだろうが同じです。
違うのは素材の比重です。
例えばウッドルアーに使う木がバルサだとすると比重は0.1〜0.2です。
これで100cm3の無垢の物体を作ると、10g〜20gで作れます。
100cm3の物体は100g分の浮力を受けますので、80g〜90gの残浮力があります。
ただ、バルサは世界一柔らかい木と言われていますので、そのままルアーにすると非常に弱い為、セルロース(液体状のプラスチック)などにドブ漬けして染み込ませ、強度をアップする必要があります。実際はその強化した分重くなります。
バルサは結構弱い素材の為、他の木を使おうとすると、比重は針葉樹で0.3〜0.5、広葉樹で0.5〜1.0だそうです。
比重が0.5のものを使うとすると100cm3の無垢の物体は50gになります。
プラスチックABSの比重は1.05
プラスチックの比重はルアーによく使われるABSだと1.05です。水より重いです。※ABSにも種類があり少し違います。
そのまま無垢で100cm3の物体を作ると105gになり、100g分の浮力を受けても5g分沈んでしまいます。
なので、プラスチックルアーの場合は、中空にして、質量を軽くします。
空気層を作って浮力を高めているというのではなく、質量を軽くして、残浮力を高めています。
50%を中空にすれば、52.5gで出来ます。
それを強度や仕組み、必要なパーツ、重心に必要なウェイトを考えながら、ボディの厚みを変えたり、リブを増やしたり減らしたりして調整します。
3Dプリンタールアーで作る場合、3DCADでルアーデータを作りますので、体積はあらかじめ計算することが出来ます。
なので、作るルアーが受ける浮力は予めわかってしまいます。そして出来る物体の重さも予め分かります。
なので、一発で浮力が決まるようになったですが、沢山ルアーを作ってきて感じたことが、ダイビングペンシルでよく使う160mm以上のルアー特に200mmを超えてくると、プラスチックルアーでも全然残浮力がウッド並みにでき、非常に困るんです。
少し太くして体積を増やすだけで、残浮力めちゃくちゃ増えます。
その分、肉厚を増したり、リブを増やしたりして強度アップしたり、ウェイトを増やして調整するのですが、プラスチックルアーでも全然残浮力を十分に取ることが出来るんです。
ただ、3Dプリンターや金型でルアー作る場合、体積を99%は同じに作れ、浮力にばらつきが無いため、ギリギリまで調整します。
ウッドルアーの場合、木材の比重にもばらつきがあり、体積(形)を同じに作ることが難しく、浮力がバラバラになる為、ある程度余裕を持って浮力を調整することが多いです。
だからウッドルアーは浮力が高いと感じるのだと思います。
有名なウッドルアーは、ひとつひとつ重量や浮力を測ってみて、できるだけ狙った残浮力にウェイトやコーティングで調整されていると感じるものも多くあり、大変な作業だと思います。
ただ、「プラスチックルアーが浮力が弱い」というのは誤解だったな〜と思い書いてみました。
凄く計算され、その残浮力に設定しているだけですので、「プラスチックルアーが浮力が弱い」という誤解がなくなると嬉しいです♪
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