【コラム】神経〆は何の為にするのか?美味しくなるわけでは無い!?

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DSCF0743

おはようございます、しょうへいです。

みなさんは神経締めってやったことがありますか!?

私はだいたいブリクラスの魚が釣れた場合、神経締めまでやります。

ところで、神経締めを行うとどのような良いことがあるのでしょうか!?

水産系の論文を読んで調べてみましたので、わかったことをざっくり説明したいと思います。

そもそも神経締めって?

sinkei

過去にジギング魂で神経締めに関するアンケートをしたことがあります。

1000を超える回答をいただき、ありがとうございます。

かなり票がわかれたアンケートになりましたが、おおざっぱにみると「するorしない」は半々に近いように思います。

DSCF0749[1]

神経締めは、魚の骨髄に入っている神経を抜く処置です。

(画像は尻尾側から入れています)

脳の破壊→血抜き→神経抜きという手順で行います。

こちらの動画がかなり詳しく丁寧に解説されており、さらにわかりやすのでオススメです。

神経締めは何のためにやるの?

DSCF0743

魚は肉などに比べて、自己消化が早いので痛みが早い食材です。

神経抜きは、魚の鮮度をより長持ちさせるために行われています。

魚の体内にATPと呼ばれる物質があります、これは魚の運動や生命維持に使われている成分です。魚が運動したりすると消費されます、つまりファイト中の魚はATPを消費していることなりますね。

魚が生きているうちはATPを消費しても呼吸により補うことができますが、魚が絶命した後はATPの補給が行われません。

魚の体内でATPは自己消化により他の物質に変化していきます。

ATP(魚肉中のエネルギー) → ADP → AMP(アデニル酸) → IMP(イノシン酸) → イノシン(HxR) →ヒポキサンチン(Hx)と分解が進んでいきます。

このうちのIMPと呼ばれる物質がいわゆる「旨味成文」です。

つまり、魚の死後、ATPがIMP(イノシン酸)に変わり、さらにそれがHxなどの腐敗成分に変わるまえに食べるのがベストと言うことになります。

 

imp

(引用元:比較生理生化学 Vol. 15(1998) No. 3  魚介類筋肉の死後におけるATPの代謝とその周辺
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hikakuseiriseika1990/15/3/15_3_193/_article/-char/ja/

さて、魚は死を迎えても脊椎内の神経が生きていればATPを消化します。この神経をワイヤーなどで破壊することで、ATPの消化を遅らせることができます。

つまり、神経締めは魚の旨味が頂点に達する時間を遅らせる効果があります。

魚内部のATPの総量は決まっていますので、厳密にいえば神経締めをすることでより美味しくなる、ということではありません。

また、魚は死後、死後硬直をはじめます。この死後硬直はATPと密接な関係があり、体内のATPが枯渇してから死後硬直は始まります。

ATPからIMP(イノシン酸)までの消化は比較的早く行われますし、IMP(イノシン酸)は蓄積されます、その後の腐敗は比較的緩やかになります。

死後硬直後期から解硬あたりに食べるのが一番美味しいと言えると思います。

魚の流通業界では死後硬直がまだ始まっていない魚は生きている魚とほぼ同じく活魚として扱われるそうです。

神経締めをするということは、この死後硬直を遅らせるということなので、美味しさのピークが後ろに伸びていくということになります。

流通に時間のかかる漁業では大きなメリットになります。

我々釣り人は、例えば釣り場が遠征で持って買えるのに時間がかかるときや、食べるまでにすこし間が空くとき、大きな魚なので時間をかけて食べるとき等に神経締めをすると良いみたいですね♪

その他、神経締めだけではなく、魚の保温なども大切な要素です、また調べてコラムにしたいと思います!!

参考文献

公益社団法人 日本冷凍空調学会 最近気になる用語 152 ATP関連化合物 
http://www.jsrae.or.jp/annai/yougo/152.html

比較生理生化学 Vol. 15(1998) No. 3 魚介類筋肉の死後におけるATPの代謝とその周辺
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hikakuseiriseika1990/15/3/15_3_193/_article/-char/ja/

株式会社ルミカ 魚の鮮度を科学する
http://www.q.turi.ne.jp/aji/index_sp.html

長崎県総合水産試験場 魚類の鮮度と保持方法について(PDF)
http://www.marinelabo.nagasaki.nagasaki.jp/news/suisankaihatsu/no91/no91gyorui-sendohoji.pdf

 

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  1. 神経〆は鮮度維持には有効な手段であるのは間違いありません

    が、有効な手段と言える大前提として
    忘れてはならないのが「迅速に処置出来る事」が条件と考えます

    ここで言う「迅速」とは極めて素早く処置出来ること。
    魚が暴れる事なく、強く掴んで身を潰す事なく、体温を上げる間もなくです。

    特に作業にとまどい、暴れさせる時間が長ければ長いほど
    そもそもの劣化を遅らせる目的には逆効果となってしまいます

    作業時間の基準の例としては
    エラにナイフを刺して血抜きをする作業よりも
    素早く出来るかどうかがあげられます

    それが困難なようであれば血抜きという手段をして、
    とにかく冷やすというのが現実的であり
    また一般的に、より有効な手段と言えます

    とはいえ、記事にある通り神経〆が有効な手段ということは変わりありません
    魚種ごとの神経〆の位置、手順を把握して
    迅速に行える様になると、
    それはそれで一層効果的と言えるでしょう

    自分の技術で可能な保存方法の中で
    最適な手段を選択し、いい状態での持ち帰りが出来ますように。。

  2. 神経締めには、ワイヤーや針金を使う「神経締め」と、ダストフライヤーを使って完全に抜く「神経抜き」が有りますので、分けて頂くと解りやすいです。

  3. いつもは釣り上げ脳締め、針はずしして血抜きの後ゆっくりと神経締めをワイヤーでします
    1週間以上は熟成できますので熟成具合が楽しめます

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