リーダーが太くなるとノットの強度は弱くなる!? 謎を追いかけてみた!

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おはようございます、しょうへいです。

ジギング魂ではこれまでにいろんなノットのテストを行ってきました。

そんな中で、「細糸に向いているけど太糸には向いていないノット」が生まれるのはどうしてだろう? とずっと疑問に思っていました。

会長と電話で釣り談義をしていたときも「170lbのリーダーにPE8号(121lb)でFGノット組んでも35kgくらいにしかなっていない」という話をしていました。

170ポンドといえば約70kgくらい、PE8号(121lb)は54kgあります。

35kgだとPEの強度に対して64%しか出ていません。35kgもあれば十分だとは思いますが、FGノットはPEラインに対して80%以上の強度が出るノットです。

もしかして、太いショックリーダーと細いショックリーダーでは同じノットでも強度は違っているのではないか?ということで実験をしてみました。

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ショックリーダーの太さでノットの強度は変わるのか!?

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ジギング魂で紹介するノットのテストは、ほとんどがPE2号とリーダー8号という組み合わせでテストしています。

これは最初に近海でもよく使うライトジギングのラインを意識して決めました。

でも、釣りはいろいろな種類がありますので、SLJで0.8号クラスのラインを使ったり、逆にヒラマサ狙いで4号や6号というラインを使う方もいらっしゃるかと思います。

リーダーの太さは「PEの号数×4倍の号数のリーダー」がセオリーと言われています。

というわけで、手始めに

  • PE1号×フロロ4号
  • PE2号×フロロ8号
  • PE3号×フロロ12号

の3つのラインで強度を確かめてみます。条件は

  • 編みこみは8セット(上8回・下8回)
  • ハーフヒッチはリーダーを巻き込んでの仮止め+3回の合計4回(上のみ4回)
  • 焼きコブなし、本線へのハーフヒッチなし、エンドノットなし

という条件で統一します。どの太さでもすっぽ抜けがないと確認されている回数です。

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PE側をドラグチェッカーに挟んで計測し、3回テストをした平均値をまとめます。

ラインの太さ PEが切れる負荷 ノットが切れる負荷 割合
1号 5 4.25 85.0%
2号 11 9 81.8%
3号 14 11.25 80.4%

んんんんん…?

微妙ではありますが、ラインが太くなるにつれ強度の割合が減っていっています。

ドラグチェッカーは機構上、細いラインだと弱く測ってしまいます、ここでは相対評価をします。

実際は2割弱くらい強い数値が出ているものと考えられるのですが、同じ条件で計測したので便宜上そのまま割合を算出しています。

4号はMAXが15kgを超えてしまうのでドラグチェッカーでは計測できませんでした。

いずれにしてもドラグの範囲内なので、心配することではありませんが、なぜかラインが太くなるにつれ強度が弱まります。

また、締めこみ方や焼きコブ、ハーフヒッチでの補強などで数値は改善していくようにも思いますが、編み込み部分だけで比べるとこのようになります。

同じことを電車結びでやると、さらに差が出ます。2号では40%前後の強度ですが、1号なら50%ほどの強度になります。1割も差がでます。

しかし、こちらのデータはPEの銘柄と購入時期が違います、その辺りの影響があるかもしれません。参考までとします。

さらに追いかけてみましょう。

PEラインの太さは同じで、リーダーだけ太くしていくとどうなるのか?

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PEラインは2号固定でリーダーだけ太さを変えてみたら強度は違うのでしょうか?

たまたま手元に同じ銘柄のフロロカーボンが揃っていたので、リーダーの太さを変えながら計測してみます。

8号、12号、14号、18号、22号がありましたので、そちらで計測します。

いずれのラインも、PEラインのほうがリーダーより弱いので、切れるときはPEで切れます。

同じ結び方と、同じ条件なので先ほどの9kgで81%の強度で切れるはずですが…?

3回づつ計測してみました。

リーダーの太さ
/回数
8号 12号 14号 18号 22号
1 9 9 9 7.5 8.5
2 9 8.75 9 8.75 8.75
3 9 9 8.75 8.5 9
平均 9.00 8.92 8.92 8.25 8.75

うーん、弱くなるというよりは、数値がバラけます。

リーダーが太くなればなるほど弱いかといえば、そうではないようです、しかし安定しなくなります。

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一番弱いときで18号が7.5kgで切れてしまいました。

18号より22号のときのほうが良い結果がでているので、数値がバラけるといった感じでしょうか。

私の腕のせいもあるかもしれませんが、2号+8号のときは安定していた物が、そうではなくなりました。

8号のときはさすがに慣れているのでほぼほぼ安定して結べます。

主観での感想ですが、締め込みをするときのノットの動きが少し違うようにも感じます。

会長が電話で話していた、8号PEライン(121lb)+170lbリーダーでノットを組んでも35kg(65%)くらいにしかならないというのはこういうことでしょうか???

どうしてこうなるの?

どうしてこうなるのか、いろいろ調べてみました。

締め込みのしにくさというのもあるかもしれません。これはバネの強いノッターで締め込みながら結べば改善するかもしれません。

もう1つ気になるのは、ラインの太さの差です。

一般社団法人日本釣用品工業会の標準直径表を元に表を作ります。

PEライン号数 PEライン直径 4倍のフロロの直径
1 0.171 0.33 0.159
2 0.242 0.47 0.228
3 0.296 0.57 0.274
4 0.342 0.66 0.318
5 0.382 0.74 0.358

ラインが太くなればなるほど、PEラインの直径と、4倍したリーダーの直径の差が大きくなります。

ラインは太さの差が大きくなればなるほど、結束が難しくなるといわれています。

ただ、PEラインを固定してリーダーの太さだけを変えていったときのほうが、太さの差は大きくなっています。

フロロの号数 フロロの太さ(直径) PE2号の太さ(直径)
8号 0.47 0.242 0.228
12号 0.57 0.242 0.328
14号 0.62 0.242 0.378
18号 0.70 0.242 0.458
22号 0.78 0.242 0.538

こうなると、疑うべきなのはPEラインの太さかもしれません。

PEが太いと摩擦力が落ちてる?それともちゃんと締まりづらい?

次は、リーダーは同じ太さでPEラインの太さを変えて調査してみたいと思います。

つづく。。。

 

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