おはようございます、しょうへいです。

以前、PEにシュッ!「プロ仕様」を紹介しました。僕も使ってみましたが、かなりラインがスベスベになりますね。

ところで、リーダーとPEラインの結束には摩擦系ノットを使っています。普段はなるべくノット部分にPEにシュッ!が掛からないようにしていますが、わざと掛けてラインの摩擦係数を下げた場合、強度はどうなってしまうのでしょうか!?

リクエストいただいたので、実験をしてみました。

PEをスベスベにして実験準備!

ラインはPEラインを2号（20lb・9.1kg）、ショックリーダーはフロロカーボン30lbを用いて2種類の実験を行います。

条件①　PEとリーダーをFGノットで結束してからPEにシュ！を吹く。

条件②　あらかじめPEにシュッ！を吹いてつるつるにしたラインでFGノットを組む。

条件①は、リーダーを結んだ状態で、結び目も一緒にPEにシュッ！をかけちゃったという想定で、

条件②は、PEにシュッ！をしたPEラインを高切れ等なんらかの原因で、結び直した場合に起こる条件です。

この2パターンで検証しました。それぞれ3本づつ作ります。

コーティング後24時間放置しています。これをドラグチェッカーに挟み、切れるまで手で引っ張って測定します。

また、FGノットの編みこみは7セット（上7回・下7回）、ハーフヒッチはリーダーを巻き込みながら6回（上3回・下3回）、PE本線とだけで6回行っています。

編みつけ回数は人により回数の好みが違いますが、過去の「FGノットの編みつけ回数の実験」で実験データのある、7回(上下14回)でやってみました。

コーティング無しの状態では8kg・88%の耐力がありました。すっぽ抜けではなく、ノット末端で切れています。

スベスベラインの結束結果は!?

まずは条件①　PEとリーダーをFGノットで結束してからPEにシュ！を吹いたもの　の結果です。

回数	切れた負荷（Kg）	結束強度
1	6.5	71%
2	8	88%
3	6.5	71%
平均	7.0	77%

3回のテストのうち、2回すっぽ抜けが発生しました。

やはり摩擦が少なくなるので、抜けやすくなるのでしょうか?

続きまして条件②　あらかじめPEにシュッ！を吹いてつるつるにしたラインでFGノットを組む。の結果です。

回数	切れた負荷（Kg）	結束強度
1	8	88%
2	6.5	71%
3	6.5	71%
平均	7.0	77%

こちらも2回すっぽ抜けが発生しました。

やはり滑りがよくなる分、同じように抜けるようになってしまうのでしょうか!?

考察と対策

滑りがよくなったことで、摩擦力が弱くなりすっぽ抜けが発生するようになりました。

しかし100%抜けるかといえばそうではありませんでした。

PEをシュッ！を常用している仲間から聞いた話では、

• 「巻きつけ回数が十分であればすっぽ抜けをすることはない。」
• 「オルブライトノットなどの摩擦が少ないノットは簡単に抜けるようになる」
• 「摩擦係数が下がるので当然抜けやすくなるので巻き回数を増やしている」

という意見が聞けました。

実際に体感としては滑るようですが、対策はいくらでもできそうです。

ためしにFGノットの編みつけ回数を10回に増やしたところ、すっぽ抜けませんでしたが、PEをｼｭｯしてから乾燥させたラインのストックがなくなってしまったので、平均値を取ることはできませんでした。

結果にバラツキが出ていることから考えると、7回という編みつけ回数がすっぽ抜けるor抜けないの境界線にあるような気がします。

また、実際に効果が実証されている「結びにシュッ！」などのアイテムの併用も考えられますね。

次回、引き続き対策の実施と、PRノットなどのほかのノットでの検証などやっていきたいと思います!